青春の一冊『企業会計基準序説』

特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE
http://blog.hatena.ne.jp/-/campaign/pdmagazine


今でも疾風怒濤の青春のただ中にいて、おそらく一生、青春の中で読書を続ける心持ちでいますけど、私にとっての、青春の始まりの一冊は、確実にペイトン・リトルトンの『企業会計基準序説』です。

私が24歳のとき、失意のまま、どうしても財務会計の勉強と研究がしたくて、当時の指導教官の先生の研究室のドアを叩き、率直に「どこから何を勉強したらいいかわかりません。どの本を読めばいいか教えていただけませんでしょうか」と伺ったところ、先ずは、と薦められた本が『企業会計基準序説』でした。



今、この本が私の手元にないので、書誌情報や詳しい説明は後程追記します。明晰で分かりやすく、企業会計の根本的な考え方が、論理的に整理されている本と、私は感銘を受けました。特に「努力と成果」の項目が印象に残っています。


この解説書の、論理的かつ平易に翻訳された表現は、知的暗闇のなかにいた当時の私にとって、明るく輝く一筋の道のように見えました。


もちろん、この本は学術書であり、執筆された当時の経済状況や商業活動も現在と異なり、乗り越えられ、書き換えられる一冊であるにせよ、学術的基盤の多くを支えたことに違いはないと、私は考えています。


より一般的な内容だと、デカルトの『方法序説』に影響を強く受けました。もしこのお題が「青春の二冊」だとしたら、『方法序説』を挙げていました。