東大教授の論文に「根拠得られず」 大学が再実験を要請

http://www.asahi.com/science/news/TKY200509130354.html

学内で自主的に再実験を要請しているんですね。てっきり第三者機関かと思い込んで記事読んでました。そもそも,見出しに書いてあります。

著名な東京大学教授らによる複数の論文について疑問の声が相次ぎ、東京大大学院工学系研究科は13日、「結果を裏付けるデータが確認されなかった」との調査結果を公表した。再実験をし詳細な結果を提出するよう、教授に要請したことも明らかにした。研究機関が再実験まで求めるのは、極めて異例。競争的資金の導入などで、研究の公正な評価が求められるようになってきたことを反映した動きだ。

東京大は学内に調査委員会を設け、学外を含む専門家の意見を参考に、12本のうち検証が比較的容易とみられる4本について、実験記録や試料の提出を教授に求めた。だが、生データを詳しく記した実験ノートがなく、調査委は「実験結果を裏付ける明確な生データの存在を確認できなかった」「実験結果の信頼性を確認するに至らない」と結論づけた。

平尾研究科長は「生データの保管は研究者のイロハ。ノートは他の研究者が再実験できるように保管すべきものだ」と述べた。

これに対し、多比良教授は「担当の研究者によると、実験の生データをすべて出せなかったのは確かだ。研究記録をノートに残すのは当然で、それをやっていないとは思っていなかった。担当者はきちんと再実験できると言っている」と語った。