繰り返し学習

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(12月8日です)ノートに書き写すところまで全く同じです。反復が大事なんです。

■2004/12/08 (水) 学力低下(その1)

日本人のガキの学力が、世界のトップレベルから陥落し、読解力やら応用力やらがひどいことになっているらしいですね。

で、TVでこの話題が報道されるのを見てたら、

「学校以外に塾でカバーしないと大変なことに!」

みたいな発言が。

やめてくれよ、これ以上学校の不備を塾に丸投げすんなよ! と、現役塾講師のひとりとして憤ってしまいました。

だいたい、塾ってたいていは1科目につき週1回かせいぜい2回の授業でしょう。つまり、学校の授業より圧倒的に講義時間が少ないんです。英語なんかで言うと、学校が1セクションに3時間も4時間もかけられるのに、塾では1時間程度しかかけられなかったりします。なのに、なんでそれで学校にもできないことができると思うのか、逆に聞きたいものです。

「塾は学校ではカバーできない高度な問題をやらせてくれる」という考えは間違っています。やれと言うならそういう授業もやりますが、その手の問題は、学校でやったことが完璧に把握できてる一握りの生徒しか理解できないんです。ところが現状では、大半の生徒が、完璧どころか半分もわかっていない有様です。一部の進学塾の特進クラスなら、そういう授業もありだろうけど、そのへんの一般の塾の普通レベルのクラスでは、そうそう「高度な」問題ばっかりはやっていられません。

「塾に行けば短時間で要点だけ覚えさせてくれるに違いない」とか、「苦労せずに成績を上げられるコツを教えてくれるに違いない」とか思ってる人もいますが、寝言は寝て言ってほしいものです。

「短時間で要点だけ」教えてすぐ覚えられるようなタイプは、塾になんか来なくても元々いい成績が取れているはずです。学校の授業中にだって、要点はやるんですからね。

それに、「苦労せずに~したい」なんてことを考えているうちは、何やったって無駄です。親御さんたちはちょっと考えてみて欲しいんですが、もし自分の職場に入ってきた新人が「苦労せずに給料をたくさんもらう方法を教えてください!」なんて言ってきたら、どう思いますか? そもそもそんな方法が存在しますか? 

ウラワザごっこは伊藤家の食卓だけにしておいて欲しいモンです。学問には王道はないんです、ほんとに。

(その2に続きます)

■2004/12/08 (水) 学力低下(その2)

今の子どもたちに足りないのは、ドリル的な反復練習です。学校の授業時間が少ない上、教科書の問題も少なすぎて、絶対的な練習量が足りないんです。

その結果、中学生になっても、

・分数や少数の計算ができない。

・平方メートルを平方センチメートルに直せない。

・漢字が読めない、書けない。

・主語と述語が合っている文が書けない。

なんておそろしいことになっています。これじゃ、学力なんて、つくはずがない。

ではどうすればいいかというと、まず本屋に走って薄っぺらいドリルか問題集(「小学校4年生 計算」とか、「小学校5年生 漢字」とか、そういうやつ)を買います。次に、それを最低でも3回通り、繰り返して解けばいいんです。こんな風↓に。

【繰り返し学習のやりかた】

解答は直接書き込まず、ノートにやる。間違えた問題には印をつけ、その場で解き方と答えを覚えて、本当に覚えたかどうか1回解き直してみる。どうしても自分でわからないところは、親か学校の先生に質問する。(「質問なんて恥ずかしい~」とか、自意識過剰のことを言ってるやつはいねがー!?)

1回目の問題演習が終わったら、数日後に、1回目に間違えた問題だけ全部やり直し、また間違えた問題に印をつけて、解き直す。また数日したら、同じように3回目をやる。これだけ。

毎日集中して机に向かう習慣がないと、これをやるのは大変かもしれません。でも、そんなの、家庭のしつけの問題ですからね。いっそ親も一緒になってドリルを解くといいんです。何回も「あっ、ここミスった!」「今度はできた!」とやっていくと、ゲームみたいで意外に楽しいものです。

※そもそも親の方が、勉強するの嫌い、机に向かうの嫌い、ドリルなんか開くのも嫌だ、というタイプなら、子どもの学力向上に期待するのはきっぱり諦めましょう。遺伝には勝てません。

小中学校がアホな「ゆとり教育」をやめて、さらに高校や大学のなまぬるい推薦入試を廃止して実力重視で競わせるようにすれば、学力低下なんざ一気に解消されると思うんですけどね。社会全体でガキをぬるま湯につけといて、後から騒ぐなんてアホなことだと思います。

何はともあれ、文部科学省が重い腰を上げるのを待ってる間に、ガキはどんどんバカになってます。みんな、さっさと学校だの塾だのへの依存心を捨てて、本屋にドリルを買いに行くといいと思います。